一眼レフで使うSDカードは、転送速度と容量さえきちんと選べばOKです。
高機能な一眼レフの足を引っ張らないように、ある程度のスペックは必要です。
結論、32GBの容量でClass10、UHS-Ⅰ以上のスペックであれば問題はありません。
SDカードの基本的な知識から選び方、おすすめSDカードのランキングまで一眼レフのSDカード選びで私が昔悩んだ内容をもとに記事してみました。
ぜひ、おすすめのSDカードを見つけてくださいね。
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一眼レフ用のSDカードの種類とスペック比較
現在使われているSDカードは大きく分けると、デジカメやビデオカメラで使われるSDカードと、スマホなどで使われているmicroSDカードの2種類に分類されます。
microSDカードについての説明はここでは割愛しますが、SDカードの中でもいくつか種類があります。
SDカード、SDHCカード、SDXCカードの3種類があり、それぞれに違いがあります。
それぞれの特徴や値段などを一覧表にしてみました。
SDカード | SDHCカード | SDXCカード | |
容量 | 128MB〜2GB | 4GB〜32GB | 64GB〜2TB |
相場価格 | 〜1000円 | 800円〜3000円 | 3000円〜 |
転送速度 | 遅い | 速い | 速い |
ファイルシステム | FAT16 | FAT32 | exFAT |
互換性 | SDカード | SDカード SDHCカード | SDカード SDHCカード SDXCカード |
高速転送規格 | なし | スピードクラス UHSスピードクラス | スピードクラス UHSスピードクラス |
SDカードは最近ではもうほとんど使われることもなくなり、現在の主流は高速転送が可能なSDHCとSDXCとなってきています。
32GB以上の容量が必要であれば、SDXCカードが必須になりますが、そうでない場合はSDHCでも十分なスペックを持っています。
値段重視のSDカード
コンデジが発売された当時は記録メディアもSDカードしか選択肢がありませんでした。
値段は一番安いですが、容量がマックス2GBまでしか対応していないので、一眼レフに使うのには容量不足になってしまいます。
低い記録画素で使うコンデジなどで使う場合は問題ありませんが、一眼レフでの使用には向いていません。
容量・速度のバランスがいいSDHCカード
一眼レフやデジタルビデオカメラにも幅広く使えるのが、SDHCカードです。
SDカードと比べると、転送速度も1秒あたり60MB以上と段違いに速く、撮影回数が多い一眼レフの使用にも向いています。
あとで詳しく解説しますが、スピードクラスと呼ばれる高速転送の基準がクラス10(一番いい)にも対応しています。
容量もマックス32GBまであるので、通常使用では十分なレベルのSDカードです。
ハイスペック重視のSDXCカード
SDHCカードのさらにハイスペック版がSDXCカードです。
SDHCとの違いは、容量が32GB以上使えることが大きな違いです。
一眼レフで動画撮影もがっつりするという方であれば、大容量のSDカードがあった方がいいですが、写真メインであればSDHCでも必要十分と言えます。
SDXCは容量が大きくなるため、値段も高くなります。
一眼レフ用SDカードの容量と速度のおすすめ
一眼レフで使うSDカードを考えるとき、気にしておきたいポイントは主に2つです。
記録容量と転送速度の速さです。
16GBの容量のSDカードで、何枚くらい写真を撮ることができるのかを一覧表にしました。
こちらは、CanonのEOS Kiss X7をベースに計算された資料です。
撮影可能枚数は、16GBのSDカードを使用した時を想定して計算しています。
撮影サイズ | 記録画素数 | 1枚あたりのサイズ | 印刷時の大きさ | 撮影可能枚数 |
---|---|---|---|---|
RAW | 約1790万画素 | 23.5MB | A2以上 | 580枚 |
RAW+JPEG (2枚の合計) | 約1790万画素 | 29.9MB | A2以上 | 460枚 |
JPEG(L-ファイン) | 約1790万画素 | 6.4MB | A2以上 | 2280枚 |
JPEG(M-ファイン) | 約800万画素 | 3.4MB | A3くらい | 4300枚 |
JPEG(S1-ファイン) | 約450万画素 | 2.2MB | A4くらい | 6700枚 |
JPEG(S2サイズ) | 約250万画素 | 1.3MB | L版くらい | 11140枚 |
JPEG(S3サイズ) | 約35万画素 | 0.3MB | - | 43120枚 |
普通に写真を撮る用途であれば、16GBの容量で全然問題ないことがわかります。
SDカードの容量
JPEGは圧縮され、色味を自動調整している写真のファイル形式のことで、スマホで撮った写真もこのファイル形式になります。
RAWファイルは写真の生のデータのことで、写真の色味などが全くついていない状態のファイルです。
プロの写真家の人はほとんどRAWで撮影して、Photoshopなどの現像ソフトで編集しているため、RAWファイルで撮る人が多いです。
撮った写真を現像したりしたい場合は、RAWかRAW+JPEGで撮影する必要があるので、16GBでは少し不安ですね。
現像も考えるなら、32GB以上のSDカードを選ぶと長く使えて安心です。
SDカードの転送速度
もう1つ重要なポイントがスピードです。メモリーカードは容量だけではなく、スピードにも違いがあります。
『SDスピードクラス』と『UHSスピードクラス』の2つがありますが、これは何かと言うと、一定の速度でカードに書き込む際の最低転送速度をマークで表したものです。
この数字が大きいほど、転送速度が速く価格も高くなります。
Tohsiba-personalstorage.netより引用
SDスピードクラスとは?
SDアソシエーションというところで決められた速度の規格のことで、CLASS 2 から CLASS 10 まで4段階のクラスがあり、それぞれに保存時の読み書き速度が違います。
- CLASS 2 最低2MB/秒
- CLASS 4 最低4MB/秒
- CLASS 6 最低6MB/秒
- CLASS 10 最低10MB/秒
単純に数字が大きいほど、読み書き時のデータ転送速度が速くなります。
写真1枚の保存容量が15MBの場合、CLASS 6のSDカードを使っていると、1枚の写真の保存に2秒ちょっとかかってしまう計算になります。
UHSスピードクラスとは?
UHSスピードクラスは、SDアソシエーションとは別に規格化された速度規格のことで、(Ultra High Speed =ウルトラハイスピード)の略です。
言葉からも明らかに早い速度規格なんだということがわかると思います。(上の図の下段)
その通りで書き込み速度も270MB/秒のものまであり、SDスピードクラスと比べると、その高速さがよくわかるのではないかと思います。
まず最初にUHSにはインターフェースクラスに分類され、UHS-ⅠとUHS-Ⅱの2種類があります。
これはデータ転送の規格で、UHS-Ⅰで最大104MB秒、UHS-Ⅱだと最大312MB/秒となっています。
その下に書き込み速度を保証するUHSスピードクラスがあります。
UHS Speed Class 1 → 読み書き時のデータ転送が、最低10MB/秒
UHS Speed Class 3 → 読み書き時のデータ転送が、最低30MB/秒
UHS Speed Class 3だと、フルHDだけでなく4K動画の撮影にも対応しています。
SDカードとカメラがどちらも対応していれば、UHSスピードクラスが適用され、どちらかが対応していない場合は、SDスピードクラス(Class10とかのやつです)が適用される仕組みとなっています。
おすすめSDカードのランキング
アマゾンで買える市販されているSDカードをランキングにしました。
エントリークラスからミドルクラスの一眼レフでの使用にぴったりのSDカードを厳選しています。
あまりありすぎてもわかりにくいので、ランキングは1位から4位までとしています。
1位 トランセンド SDHC 32GB Class10 UHS-Ⅰ対応
トランセンドの一番の強みはSDカードの保証が無期限保証となっています。
32GBと容量も大きく、Class10でUHS-Ⅰに対応したコスパ重視のSDカードです。
転送速度も速いので、連写撮影も問題なく使えます。
2位 サンディスク SDHC 32GB Class10 UHS-Ⅰ対応
SDカードでは老舗ブランドのサンディスクの32GBのSDHCならこれです。
海外リテール品ではなく、国内正規品保証なので品質面も安心です。
サンディスクは耐久性も良く、値段と性能のバランスに優れたSDカードと言えます。
3位 サンディスク SDHC 16GB Class10 UHS-Ⅰ/スピードクラス3対応
3位も同じくサンディスクのSDカードですが、こちらはUHSのスピードクラスが3に対応しています。
4K動画撮影にも使えるUHSスピードクラス3なので、高速連写はもちろん、フルサイズの一眼レフでRAW撮影するときも処理能力が速いです。
運動会など、連写を良く使う場面での使用には特におすすめです。
4位 トランセンド SDXC 64GB Class10 UHS-Ⅰ/スピードクラス3対応
無期限保証のトランセンドの64GBのSDXCは信頼性も抜群です。
UHS-Ⅰに対応、UHSスピードクラスは3となっており、4K動画まで対応できるハイスペックのSDカードです。
64GBの大容量で、JPEG撮影はもちろんのこと、RAW+JPEG撮影メインの方でも十分なスペックです。
Wi-Fi機能がない一眼レフにおすすめなSDカード
最近の一眼レフはカメラ本体にWi-Fi機能がついており、カメラに接続することでスマホに撮った写真をすぐに転送できます。
ただ、少し前の一眼レフだとWi-Fi機能がないものもあります。
そんな時におすすめなのが、Wi-Fi機能付きのSDカードです。
SDカード自体にWi-Fi機能がついており、カメラにWi-Fi機能がなくても撮った写真をスマホに転送することができます。
持っているカメラにWi-Fiついてないよという方は、Wi-FiつきのSDカードをぜひ試してみてください。
SDカードの使い方と注意点
SDカードの使い方と使用時の注意点をまとめました。
まず大前提として、SDカードは精密機器ということを覚えておいてくださいね。
磁気部分は触らない
SDカードの裏面にある金色の接合部は、SDカード内のデータの読み書きをするために必要な部品です。
素手で触ってもすぐに故障したりすることはありませんが、冬場など万が一静電気が起こってしまうとかなり大変なことになってしまいます。
確実に壊れます、ハイ。
静電気は精密機器の天敵で、静電気だけでパソコン内の部品などは一瞬で故障してしまいます。
中の基板にある電子回路自体が電気の力でとんでしまうので、再起不能となります。
そのためにも、読み書き部は直接手に触れないようにしましょう。
持ち運び時の破損に注意
SDカードの記録容量がいっぱいになってくると、複数枚のSDカードを使い分けることも出てきます。
カバンなどにSDカードを2枚以上持ち運ぶ場合は、SDカードを裸のまま入れるのはやめましょう。
カバンの中は危険がいっぱいです。
他のものと干渉してぶつかったりこすれたりすることで、傷がつく可能性があります。
磁気部分に傷がつくことで、読み込みや書き込みにエラーが出てしまう危険性が高くなります。
書き込みに時間がかかってしまったり、最悪の場合データが破損してしまう恐れもあるため、持ち運ぶ際はケースに入れると安心です。
フォーマット防止にはプロテクト機能を
SDカードのデータをパソコンに移すとき、誤ってデータを消してしまうことも考えられます。
SDカードには写真のようにLOCKボタンがついています。
これをロックにしておくことで、データの消去やフォーマットを強制的に禁止することができます。
せっかく撮ってきた大切な写真が一気に消えてしまうことのないように、大事な写真が入っているSDカードはロックしておくようにしましょう。
PCやクラウドのバックアップもこまめに
普通に使っていて、急にデータが消えてしまうことはめったにありませんが、SDカードも精密機器なので何があるかはわかりません。
写真が数百枚たまってからパソコンへバックアップするよりは、こまめにデータを取り込む癖をつけましょう。
写真の枚数がたまりすぎると、データ移行にもかなりの時間がかかってしまいますし、何かと面倒です。
普段使っているカメラに付属している写真管理ソフトでもいいですが、写真の整理をしやすくするにはAdobeのソフトであるLightroomがおすすめです。
写真をタグごとに整理したり、レンズやカメラの機種ごとに撮影した写真を見たりすることができる写真管理ソフトの決定版と言えます。
私も愛用していますが、年・月別や人物名、カメラやレンズ、焦点距離別に写真をソートしたりできるので、見たい写真をすぐに探すことができます。
また、Ligthroomは現像機能もついているので、写真の色味や輪郭などを撮影後にレタッチすることもできます。
普通のソフトであれば、写真データ全てを保存するので、容量がすごく大きくなりますが、Lightroomならカタログと呼ばれる圧縮されたデータで管理するので、写真の容量も少なく抑えられるんです。
とにかく便利です、こいつ。まだ持っていない方はぜひ試してみてください。
更新プランなら、1ヶ月1000円もかからずに、Photoshopもついてくるのでかなりお買い得です。
もちろん、常に最新版を使うことができちゃいます。
私はこれを知らずに製品版を買って後悔しています。。
一眼レフ用のSDカードの選び方【まとめ】
一眼レフで使うのにおすすめなSDカードは、私個人的には32GBのSDHCがあれば問題ありません。
エントリークラスの一眼レフでもミドルクラスでもフルサイズであっても、32GBのSDHCならスピードクラスも高く、転送速度が高いものばかりです。
私も現在はフルサイズの一眼レフを使っていますが、ランキング1位で紹介したトランセンドのSDHCを愛用しています。
運動会など数枚連写する時でも動作がもたつくこともそれほどありませんし、通常使用では必要十分のスペックです。
とは言え、毎回高速連写ばかり撮るという方は、スペックの高いSDXCの方がおすすめです。
連写を使うと、SDカードへの写真の保存がかなり遅くなってしまいます。
そんな時は、UHSのスピードクラス3のものを選ぶとストレスも軽減できておすすめです。
安物も出回っていますが、使っていてストレスになるようでは意味がありません。
SDカードは長く使うものなので、ある程度のスペックは見るようにしておくと後々後悔することも無くなります。