一眼レフのレンズ選びって最初のうちは何を選べばいいのかまったく想像もつかないですよね…
正直僕も一眼レフデビューしたての頃はそうでした。
いろいろな写真を撮ってみたい、もっとステップアップした写真を撮れるようになりたいと思うのとは裏腹にどうやっていいのかわからず悩んでいた日々がありました。
そんなあなたのために、交換レンズ選びの目安となる解説を画像付きで解説しました。
今回は、APS-Cモデルの画角で作例を出しています。
マイクロフォーサーズとかよくわからないという方は、こちらの記事が参考になります。
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一眼レフのレンズの焦点距離とは?
一眼レフの焦点距離についてWikipediaで調べてみると、
光学系に対して光軸に平行な光線が入射する場合を考える。光学系を出た後の光線を逆向きに延長した直線を引き、それが光学系に入る前の光線と交わる点から光軸上に下ろした垂線の足が主点であり、そこから焦点までの距離が焦点距離である。
引用元:Wikipedia
ハイ、何やら幾何学的な感じで解説されていて、正直何のことかわかりません。
かんたんに言うと、レンズとイメージセンサーまでの距離をあらわしている数字のことです。
- 数字が小さい → 広い範囲が写せる
- 数字が大きい → 狭い範囲を写せる
おおまかにはこんなイメージで理解しておいてください。
焦点距離は◯◯mmと書かれている数字で判別する
試しにキヤノンの交換レンズのカタログデータを見てみます。
レンズ名を見てみると、70-300mmとありますが、これが焦点距離を表します。
例にしたこのレンズは、70mmから300mmまで焦点距離が変えられるズームレンズであることがわかります。
このレンズのように、◯mm-◯mmと書かれている場合は、その間はズームできるということがカタログを見ればわかります。
18mmから300mmなど広い範囲でズームできるレンズは、高倍率ズームレンズと呼ばれています。
焦点距離と画角の関係
焦点距離に関係する用語で、画角(がかく)という言葉があります。
これは、写し出される画像の角度をあらわしており、画角が広い・狭いという使い方をします。
- 画角が広い → 広い範囲が写る
- 画角が狭い → 狭い範囲が写る
最初に付いてくるキットレンズが28mmから50mmくらいのものが多いのは、画角が狭すぎず広すぎず使いやすいためです。
レンズの種類による画角の違い
焦点距離によって変わるのと同じで、画角も使用するレンズの種類によっても変わってきます。
画角が広いレンズは、超広角レンズや広角レンズが主なもので、反対に狭いレンズは望遠レンズのようなレンズを指します。
一眼レフのレンズの種類による画角の違いは、こちらの記事で写真付きで解説していますので参考になさってください。
レンズの焦点距離別の写り方を比較
APS-Cモデルの一眼レフで実際に撮ってみた写真を比較しながら、焦点距離別の写り方を見てみましょう。
今回撮影で使用した一眼レフとレンズはこちらです。
- Canon EOS7D(APS-C)
- タムロン 18-270mm F/3.5-6.3 Di Ⅱ VC PZD
- タムロン SP 150-600mm F/5-6.3Di VC USD
高倍率ズームレンズと超望遠ズームレンズを使用して同じ場所で画角だけを変えて撮り比べてみました。
今回の撮影条件は、APS-Cの一眼レフで撮ったものです。
広角域 18mm〜24mm
広角域と言われる焦点距離18mmと24mmで撮影すると、見た目よりかなり被写体が遠くに見えて写ります。
目で見ているよりも広い範囲が写るので、風景写真には特に向いた画角になります。
標準域 35mm〜50mm
標準域の焦点距離の代表的な画角である35mmと50mmで撮影。
撮影したカメラがAPS-Cだったため、35mmがちょうど目で見た感じに写ります。
フルサイズのカメラであれば、35mmが標準域の画角となります。
中望遠域 70mm〜100mm
中望遠と聞くと、あまり聞きなれないかもしれませんが、標準の焦点距離よりも少し寄った写り方をします。
望遠というほど遠いところまでは写りませんが、標準域は遠くのものを写すことができます。
望遠域 200mm〜300mm
一般的に望遠レンズで使われる画角が、200mmから300mmの間になります。
今回は使用しているレンズが270mmまでだったので、270mmでのサンプル写真になりますが、300mmでもそれほど大きく写り方が変わるということはありません。
かなり遠くまで寄って撮ることができますが、被写体が大きいものでないとそこまで細かくは写せません。
10mmくらい離れた場所なら人物でもいい感じに写すことができます。
超望遠域 400mm〜600mm
超望遠域は主に飛行機や野鳥撮影などに良く使われる焦点距離です。
遠いところにあるものでも拡大して写すことができ、近寄って撮影できないような場面では一番活躍します。
用途別のレンズの焦点距離の選び方
焦点距離ごとの写り方がわかったら、次はどんな場面で使うかによってレンズを考える必要があります。
同じものを撮るにしても、レンズの焦点距離が変われば、その分写り方も変わってきますよね。
ここでは、よく撮るであろう被写体に絞って、どれくらいの焦点距離のレンズがふさわしいかを解説します。
子供や赤ちゃんを背景をぼかして撮る場合
子供や赤ちゃんを撮るときって、ふんわりした柔らかいイメージで撮りたいですよね。
そんなときにおすすめなレンズの焦点距離は、50mmくらいです。
子供も赤ちゃんも小さいので、焦点距離の長いレンズを使うと、結構後ろに下がって撮らなければなりません。
50mmくらいのレンズがちょうどいい間合いで撮ることができ、ベストです。
あと、背景をぼかしやすくするために、明るいレンズを選ぶとなおいいです。
F2.8以下の単焦点レンズなら、きれいに背景をぼかしてふんわりしたイメージで撮ることができます。
料理やテーブルフォトをおしゃれに撮る場合
料理やテーブルフォトなどをおしゃれに写すためには、あまり後ろに下がるわけにはいきません。
まわりの目もあるので、テーブルに座ったままで撮れた方がいいですよね。
後ろに下がって撮ってたら、他の人や店員さんの迷惑にもなってしまいます。
このような場合は、28mmから35mmくらいの標準レンズがおすすめです。
標準レンズは、僕たちが目の前で見ているままの感覚で写すことができ、それほど後ろに下がる必要もありません。
料理なども同じく、明るいレンズ(F2以下)だとよりおしゃれに撮ることができます。
女性やモデルをきれいに撮りたい場合
女性やモデルさんを撮るときに、背景をぼかしてきれいに撮った方がいい感じに写せます。
でも、こればかりは使うレンズの焦点距離が大切です。
ポートレート撮影で背景をぼかしつつ、モデルを引き立てて撮るには70mm〜130mmくらいの中望遠レンズがおすすめです。
標準レンズでも撮れないことはありませんが、モデルさんを中心に持ってくると、小さく写ってしまいます。
僕が普段愛用しているレンズは、85mmですが、背景もぼかしつつモデルさんも大きく写せていいですよ。
風景など全体にピントを合わせて撮る場合
風景写真のように全体にピントを合わせて撮る場合は、焦点距離が短いレンズがベストです。
焦点距離が長いレンズでも撮れますが、どうしてもぼけやすくなるので、風景写真向きではありません。
風景写真を撮るなら20mm以下の超広角か広角レンズがおすすめです。
見ている風景よりも広い範囲を写せて、背景もかっちり写すことができます。
遠いところから望遠で撮りたい場合
遠いところから望遠レンズで撮るには、それなりに長い焦点距離が必要になります。
運動会になってくると、グラウンドの広さによっては400mmくらいないと厳しくなりますが、300mmあればたいていの撮影はまかなえます。
望遠レンズの平均焦点距離が70mmから300mmなので、70-300mmを選べば間違いありません。
APS-Cで使えば450mmになるので、それなりの距離でも届くので安心です。
撮影シーンに応じてレンズを使い分ける
一眼レフの醍醐味は画質の良さもありますが、やはりレンズを変えられることだと思います。
焦点距離ごとにレンズが変わり、その種類はメーカーによっては100種類を超えます。
今回の撮影で使用したような18mmから270mmまで1本のレンズだけで対応できるレンズもあります。
高倍率ズームレンズは、その便利さと引き換えに画質を犠牲にしてしまったりするので、最初にもつ1本にはおすすめできません。
2本目以降なら、画質の違いもわかりやすいので持っていると何かと使えるレンズになります。
焦点距離と写り方の違い【まとめ】
焦点距離ごとに写り方はかなり変わってきます。
同じ写真を撮るのでもアップで写すのか、離れて全体の風景を入れて写すのかでレンズの選び方は違います。
あなたが普段よく撮るもの、撮りたいと思っているものを中心に考えて、レンズを選ぶようにしてください。
Canonとソニーのおすすめレンズ一覧を1ページにまとめましたので、レンズ選びの参考にしてください。