タムロンからソニーEマウント用のF2.8通しの標準ズームレンズが発売になりました。
28mmから75mmまでをカバーして、さらにズーム全域でF2.8という驚異のスペックのレンズです。
今までは標準ズームでF2.8通しと言うと、ソニー純正のSEL2470GMしかなくレンズだけで20万円を超える値段でした。
今回発売されたタムロンの標準ズームA036は、Gマスターとほぼ同じスペックでありながらもF2.8通しで10万円を切る値段で買うことができます!
本記事では、実機の細かなレビューと作例を中心にタムロンの28-75mm F2.8を紹介します。
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タムロン 28-75mm F2.8(A036)の特徴とスペック
値段 | 9〜10万 |
フルサイズ対応 | ◯ |
発売日 | 2018年5月 |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
最短撮影距離 | 0.19m |
最大撮影倍率 | 1:4 |
開放F値 | F2.8 |
手ぶれ補正機構 | なし |
フィルター径 | 67mm |
レンズ構成 | 12群15枚 |
焦点距離 | 28〜75mm |
フォーカス | AF/MF |
最大径×長さ | 73×117.8mm |
重量 | 550g |
タムロンA036は、ソニーEマウントのフルサイズミラーレスに専用開発された強烈なスペックを持ったサードパーティ製標準ズームレンズ。
何よりも28mmから75mmまでの標準域の全域でF2.8通しで使えるところがすごいです。
また、α7系のフルサイズミラーレスにぴったりのコンパクトなサイズとなっています。
- 最短撮影距離が0.19m
- ファストハイブリットAF対応
- DMF・瞳AFにも対応
- 外観に防滴・レンズ表面に防汚コート
- BBAR(反射防止)コーティングの採用
買うにはちょっと高いという方には、レンタルも便利です。
レンズのレンタルサービスの比較は、『【2021年版】レンズがレンタルできる人気の安い・おすすめ厳選7社の比較とランキング』をご覧ください。
タムロン 28-75mm F2.8 A036で残念と感じた点
カタログや公式サイトではなかなかデメリットって書いていないので、実際に手にとって僕が感じたデメリット部分を書きます。
- ズームすると結構鏡筒が伸びる
- レンズフードのバランスが微妙
ソニーの純正キットレンズのSEL2870は、インナーズーム構造です。
ズームしてもレンズの鏡筒はそれほど伸びませんが、タムロンの28-75mm F2.8はアウトズーム。
75mmの望遠端になると、それなりにズームレンズ感が出て、結構伸びてしまいます。
僕が今まで使ってきた標準ズームレンズがほぼ全てインナーズームだったので、今回ちょっと違和感を感じました。
慣れだと思うので、使っているうちに感じなくなると思いますが、はじめのうちは望遠レンズみたいに鏡筒が伸びるので馴染みのない方は少し違和感があるかもしれません。
レンズの鏡筒が伸びることに関連して、タムロンの28-75mm F2.8は付属してくるレンズフードが小さいです。
このサイズならもう少し大きい花形フードの方がバランスがいいと思いました。
望遠レンズのようにレンズフードが大きくて存在感があると、レンズの鏡筒が伸びてもそれほど違和感はありません。
フレアやゴーストはレンズの設計で対策がなされているので、それほど気にはなりませんでしたが、もう少しゴツめのレンズフードの方が見た目はかっこいいかなと思います。
タムロン 28-75mm F2.8 A036でいいと思ったところ
ただ、このレンズそれ以上にメリットが多くあります。
タムロンの28-75mm F2.8のメリットは発売前から出ている情報だけでも、結構ありましたが、実際手に持ってみるとなるほどと思う良さがありました。
実際に持って使った感想から、タムロンの28-75mm F2.8 A036のメリットを紹介します。
- コスパは最強
- かなり寄って撮影できる
- AFが速く静か
- レンズの汚れが落ちやすい
Eマウントレンズの中では値段が安い
まずライバルになるレンズがソニー純正のSEL2470GMなので、値段の面で言うとコスパ面では最強のレンズです。
SEL2470GMは20万以上するところ、タムロンの28-75mm F2.8は9万円以下で買えてしまいます。
もちろん、解像度などG Masterには及ばないところはありますが、それでも高画質と値段のバランスで見ると最高です。
マクロっぽく近くに寄って撮れる
タムロンの28-75mm F2.8は、最短撮影距離が0.19m(19cm!)で最大撮影倍率1:4。
被写体にかなり近づいて撮影することができ、デフォルメの効いた独特な写真を撮ることもできます。
画像引用:タムロン公式サイト
寄って撮影しても最大撮影倍率は大きいため、フレーム内に小さく写ることはありません。
かなりパンチの効いたインパクトのあるSNS映えする写真が撮れます。
オートフォーカスの性能が優秀
AFにはRXD(Rapid eXtra-silent stepping Drive)を搭載しており、モーター音はほぼ無音でピントが合うのも速かったです。
また、レンズ位置を高精度に検出するセンサーも組み込まれていて、AF-Cなどの動体追従撮影や動画撮影時でもかなりの威力を発揮してくれます。
ソニーのファストハイブリットAFにも対応しているため、AF性能は純正レンズと大差ありません。
防汚コートでレンズに汚れがつきにくい
タムロンの28-75mm F2.8は、屋外使用を考えて作られており、レンズ表面に防汚コートがされています。
撥水性・撥油性に強いフッ素化合物によるコーティングなので、水滴や手垢がついても拭き取りがかんたんです。
レンズ全体には簡易防滴構造でシーリング部分が厚くなっているので、屋外使用で神経質になることもありません。
見える部分だけでなく、レンズの内側にも数カ所に防滴用の専用シーリングがついているのでガンガン使えます。
楽天市場は意外に安く売っているショップもあるため、比較する場合はチェックしておいた方がいいです。
タムロン 28-75mm F2.8(A036)の外観・筐体レビュー
レンズの外観写真を角度を変えて何枚か撮影してみました。
F2.8通しというスペックから、サイズ感は小さいということはありません。
それなりの存在感があって個人的には好きな大きさで持ちやすいです。
レンズ各部の詳細写真
レンズ外観
ピントリング部
レンズマウント部
レンズ単体で見ると、結構サイズは大きく見えますが、持ってみるとなかなかしっくりきていい感じです。
望遠レンズのような液晶画面やフォーカススイッチなどスイッチ類はついていないため、シンプルな構造になっています。
ズームリング部
レンズ鏡筒中心
ズームリング、フォーカスリング共に適度なトルク感となっており、重すぎず軽すぎず使いやすい重さでした。
ソニー純正のキットレンズSEL2870と比較してみました。
純正キットレンズのSEL2870と比べてみると、結構大きいですね。
- キットレンズSEL2870 → 295g
- タムロン 28-75mm F2.8 → 550g
- 純正Gマスター SEL2470GM → 886g
GマスターのSEL2470GMはさすがに重いですが、タムロンのA036はキットレンズとちょうど間くらいの重さです。
レンズのスペックから考えればむしろ軽いくらいです。
A036をα7 Ⅱに付けてみた
α7 Ⅱにタムロンの28-75mm A036を装着してみましたので、レンズ装着時の写真を何枚か紹介します。
正面から撮影
レンズフードあり
次に側面から撮った写真を紹介。
Gマスターと比べると小さいですが、それなりに存在感はあります。
側面から撮影
レンズフードあり
α7 Ⅱに装着すると、レンズと合わせて1kgをちょっと超えるくらいです。
ただ、男性なら持った感じそれほど重いと感じることはありません。
ストラップなしで持つ場合や女性の方には少し重いかもです。
タムロン 28-75mm F2.8(A036)で撮れる写真
僕が撮った写真よりも、いろんな作例写真があった方がいいと思ったので、インスタグラムから引用してきました。
全てタムロンの28-75mm (A036)で撮影された写真です。
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タムロン28-75mm F2.8 (A036)のレビュー【まとめ】
SEL2470GMの半値で買える優秀な標準ズームレンズがこのタムロンのA036です。
実売9万円以下で買えることを考えると、このスペックではかなりお買い得なレンズであると言えます。
Eマウントの標準ズームの選択肢がない中で、このレンズは値段と性能を高次元で融合させた最高のレンズです。
キットレンズからのステップアップに検討されている方はおすすめです!