一眼レフをはじめ、カメラを選ぶ時にはまずどの程度の写真が撮れるのかを知っておく必要がありますよね。
カメラを選ぶ時に結構重要なのが、『イメージセンサー』です。
これから一眼レフを始めようと思っている人も、一眼レフを買ったという人も是非知っておいていただきたい言葉の1つです。
イメージセンサーは、カメラ選びの前に知っておきたい大切なことです。
イメージセンサーの種類やサイズ、どんな写真を撮るのに向いているのかを各サイズごとに詳しくまとめました。
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イメージセンサーがデジカメの画質を左右する
イメージセンサーと聞いても、何のことかわからないものです。
ざっくり言えば、イメージセンサーは半導体でパソコンやスマホの中に組み込まれている部品のようなものです。
イメージセンサーは、レンズから入った光を電気信号に変換する半導体(撮像素子)です。
人間の眼でいえば網膜に相当する部分で、その性能がデジタルカメラで撮る写真の画質を大きく左右します。
つまり、このイメージセンサーの性能やサイズの違いによってカメラの画質が変わってくるということです。
よく2400万画素もあるからきれいに写るとかいう話を聞きますが、あれは半分正解で半分不正解です。
結論、画素数もイメージセンサーによりけりなので、サイズの違いがカメラの画質に決定的な違いをもたらすということになります。
具体的にカメラに搭載されるイメージセンサーの種類をサイズ別に見てみましょう。
デジカメのイメージセンサーの種類をサイズ別に解説
イメージセンサーの大きさによって画質やぼけ方、価格などに違いが出てきます。
一眼レフカメラのレンズをはずすと、図のようなイメージセンサーが見えます。
このイメージセンサーのサイズによって、カメラの画質は変わります。
市販で売られているカメラのセンサーサイズは主に8種類あります。
上から順にサイズが大きくなっており、画質も良くなります。
中判フィルムが1番大きくなりますが、デジタルではないのでここでは省略しています。
それぞれのイメージセンサーのサイズごとに代表的な機種、値段帯、特徴を見ていきたいと思います。
中判デジタルカメラ(43.8mm×32.8mm)
中判フィルムに1番近いサイズで、値段もかなりはずみます。
カメラ本体だけで100万円を超えるものもあり、プロが使うカメラというイメージです。
商業用の写真など、普通のカメラよりもくっきりきれいに写す場面でよく使われます。
35㎜フルサイズ(36mm×24㎜)
一眼レフの中でも高級機に使用されることが多いのが、35mmフルサイズセンサーモデルです。
交換レンズも全てこの35㎜フルサイズを基準として設計されています。
僕もこの前ソニーのα7Ⅱでフルサイズデビューを果たしました。
カメラ本体も高いですが、交換レンズもとにかく高く、維持費はかかります。
センサーのサイズが大きいので、画質がいいことはもちろん、背景のぼかしもダントツできれいに撮影ができます。
- Canon → EOS5D、6D系
- ニコン → D850、D750、D610など
- ソニー → α7系、α99系
平均的な値段帯は、15万円〜40万円程度になります。
フルサイズセンサーのおすすめカメラ
フルサイズセンサーを搭載したカメラで、おすすめモデルを各メーカー別にご紹介します。
あえて型落ちモデルを選ぶと、さらに安く買うことができます。
Canon
ニコン
ソニー
買うとなると、なかなか手が出ないですが、レンタルなら気軽に試せます。
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APS-C(23.6mm×15.8mm)
一眼レフの中でもエントリーモデルに使われるセンサーがAPS-Cです。
フルサイズと比べると、比較的安い値段で買うことができます。
レンズの交換もでき、本格的に一眼レフとしての撮影も可能です。
- Canon → EOS Kiss系、80D、9000Dなど
- ニコン → D3400、D7500、D500など
- ソニー → NEX系、α6000系、α77系
平均的な値段帯は、5万円〜20万円程度になります。
センサーサイズはフルサイズと比べると劣りますが、画質も良く、オートフォーカスも早いものが多いです。
一眼レフを初めて買う人からある程度撮影に慣れた中級者まで人気があります。
APS-Cセンサーのおすすめカメラ
APS-Cセンサーを搭載したおすすめのカメラを各メーカーごとに紹介します。
フルサイズよりはるかにお得に買えるので、1代目ならAPS-Cの方がいいかもしれません。
Canon
ニコン
ソニー
マイクロフォーサーズ(17.3mm×13mm)
主にオリンパス・パナソニックのミラーレス一眼で使用されている規格がマイクロフォーサーズです。
コンパクトなサイズながら、本格的な一眼らしい写真も撮れます。
見た目のデザインもおしゃれなモデルが多く、一眼レフのようなゴツゴツしたイメージはありません。
軽量・コンパクトという点で、カメラ女子に人気があるのもこのタイプです。
- パナソニック → DMC-GX8、DC-GF9など
- オリンパス → PENシリーズ、OMDシリーズ
平均的な値段帯は、3万円〜20万円程度になります。
オリンパスのOM-Dシリーズは、高性能モデルで機種によっては20万円近いものもあります。
マイクロフォーサーズセンサーのおすすめカメラ
マイクロフォーサーズセンサーを搭載したおすすめモデルをメーカーごとに紹介します。
パナソニック
オリンパス
1インチ(13.2mm×8.8mm)
高級コンデジと呼ばれるジャンルに使われているセンサーが1インチデジカメです。
コンデジというと画質も悪く、スマホの方がいいんじゃないかと思いがちですが、1インチセンサーモデルは格が違います。
中にはファインダーがつくモデルもあり、APS-Cモデルよりも値段が高くなる機種もあるほどです。
- Canon → PowerShot G7X・G9Xシリーズ
- ソニー → RX100シリーズ
- パナソニック → TX・LXシリーズ
平均的な値段帯は、5万円〜15万円程度になります。
価格は高いですが、最近需要があり良く売れています。
ボディサイズは小さいけど、撮影モードや機能にかなりのこだわりが凝縮されています。
一眼レフを持っていくには荷物になるけど、ちょっと出る時のお供には最適です。
1型センサー搭載のおすすめカメラ
1型センサーを搭載した高級コンデジの中で、おすすめモデルをメーカー別にご紹介します。
Canon
ソニー
パナソニック
1/1.7インチ(7.5mm×5.6mm)
1/1.7型センサーは、コンデジの中でもハイエンド向けのコンデジに使用されています。
- Canon → PowerShot S200
- カシオ → HIGH SPEED EXILIMシリーズ
平均的な値段帯は、3万円〜10万円程度になります。
サブ機としてもメイン機としても両立が可能なレベルです。
1/1.7型センサー搭載のおすすめカメラ
1/1.7型センサーを搭載した高級コンデジの中で、おすすめモデルをメーカー別にご紹介します。
canon
カシオ
1/2.3インチ(6.2mm×4.7mm)
一般的なコンデジに採用されているのが、1/2.3インチサイズです。
良く普及しているコンデジはだいたいこのサイズになっています。
コンデジとしての種類も多く、値段帯もピンからキリまであります。
- Canon → IXYシリーズ
- ニコン → COOLPIXシリーズ
- ソニー → サイバーショットWX・HXなど
- カシオ → EXILIMシリーズ
平均的な値段帯は、1万円〜5万円程度になります。
1/1.7型センサー搭載のおすすめカメラ
1/1.7型センサーを搭載した高級コンデジの中で、おすすめモデルをメーカー別にご紹介します。
canon
ニコン
ソニー
カシオ
1/3インチ(4.8mm×3.6mm)万人向け
コンパクトさから、スマホのカメラ等によく使用されています。
スマホで撮影してもスマホ上ではきれいに見えますが、パソコンへ転送したり、大きなサイズで現像等する場合は、その画質の差がよくわかると思います。
最近のスマホのカメラは高画素なので、今はあまり使われることはなくなりました。
【目的別】イメージセンサーから見たカメラの選び方
主要な7つのイメージセンサーの種類とサイズを見てきましたが、この中でどれを選べばいいか良くわからない人もいるかと思います。
イメージセンサーから見て私が考えたおすすめのカメラをタイプ別に紹介したいと思います。
主な撮影目的別に考えてみました。
子供や風景が撮りたい
子供や風景をメインで撮りたい方は、APS-Cの一眼レフがおすすめです。
APS-Cのカメラなら、広角レンズから望遠レンズまで幅広くラインナップされています。
レンズの値段も比較的安めなので、様々なシーンに対応できます。
コンデジやスマホでは思い通りにコントロールできない場面もありますが、APS-Cのカメラならだいたいの場面は対応できます。
ふとしたスナップ写真が撮りたい
ちょっと街へカメラを持ち出して、ふとした瞬間のスナップ写真を撮りたい方は、マイクロフォーサーズがおすすめです。
レンズの交換もでき、ボディサイズ自体はかなりコンパクトにできており、背景をぼかした一眼レフらしい写真も撮れます。
街並みに溶け込むデザインやポケットやカバンに簡単に入る点もマイクロフォーサーズのカメラのメリットです。
高画質にこだわりたい
どうせ撮るなら、高画質がいいという人はフルサイズの一眼レフを買うと間違いありません。
APS-Cモデルでも十分に高画質で撮影できますが、フルサイズになると人の輪郭や髪の毛など、くっきり臨場感のある写真が撮れます。
普通にパシャりと撮った写真でも、比べるとその差は歴然です。
解像度をフルに活かした写真や高精細な写真が好きな方はフルサイズを選びましょう。
カメラ本体の値段は高いですが、必ず満足のいく写真が撮れますよ。
コンパクトにこだわる
コンパクトにこだわって、かつある程度高画質も欲しいという方は、1インチサイズのカメラが最適です。
コンデジなのに絞りやシャッタースピード、光学ズームなどあらゆる細かな設定もでき、一眼レフに引けをとらないレベルです。
一眼レフのサブ機として使う人も多く、ちょっと外出する時などに持ち運べる点もコンパクトさゆえだと言えますね。
カメラのイメージセンサーの違い 【まとめ】
スマホ、コンデジ、ミラーレス、一眼レフとイメージセンサーの違いを見てきましたが、それぞれのサイズを活かした撮影方法があります。
撮影場所やシチュエーションを考慮して、臨機応変に使い分けをしていくといろいろな写真が撮れておもしろいと思います。
イメージセンサーの大きさで画質は変わりますが、同時に価格も変わることを忘れがちです。
普段どんな場面で写真を撮るかを考えると、よりイメージも湧きやすくなるので1つの目安にしてください。